光電子分光法による固体表面の電子状態解明と機能性薄膜の開発

物質内部（バルク）と物質表面ではその電子状態は違い、示す特性も異なります。バルクや薄膜表面の電子状態を角度分解、スピン分解、空間分解など種々の光電子分光法を用いて分析し、新規機能性材料の開発と評価を行い、機能発現のメカニズムを研究しています。

研究紹介

電子状態の空間分布を高精度で可視化する「マイクロARPES装置」を開発。放射光を用いた先端電子計測によりカゴメ格子金属CsV₃Sb₅の超伝導を担う電子軌道を解明。より高い温度で超伝導になる物質の設計に重要な指針。

目標

量子材料の機能性解明、特に超伝導機構を解明し、より高い温度で超伝導を示す材料を開発します。分解能のより高いナノスピンARPES装置の開発も行います。

Publications

Phys. Rev. Lett. 129, 206402, 2022.

Rev. Sci. Instrum. 93, 033906, 2022.